コラム
小さな会社の経営者様にむけて
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ちょっと面白い、
そんなお話をご紹介します。
喜んで働く
2022.8.21
みなさん、こんにちは。
今回コラムを担当する小宮雅哲です。仕事は動画とホームページの制作をしています。
今回のテーマは、「喜んで働く」です。どうぞお付き合いください。
○なぜ“働く”?
皆さんは、なぜ働いているのですか?
そう問われると、多くの方は「お金を稼ぐため」と答えるかと思います。
実際、私も生活費や子どもの教育費のために、お金を稼ぐ必要があるので働いています。もし、充分に蓄えがあって一生お金の心配が不要だったら、働いていないかもしれません。
では、はたして“働く”とは、お金を稼ぐためだけのことなのでしょうか?
○ライフ・イズ・ワーク?
世の中でライフ・ワーク・バランスということを言われてしばらく経ちます。
私は初めてこの言葉を聞いた時、少し違和感を感じました。
なぜなら、私の人生(ライフ)の主要部分は仕事(ワーク)であり、仕事こそ我が人生だと考えていたからです。
ライフ・ワーク・バランスという考えの根底には、仕事は辛いことでなるべく仕事に時間を費やすべきではない、という意味が暗に含まれているように感じます。
しかし、仕事が辛くて嫌々やっているなら、一日24時間のうち8時間が仕事の時間と仮定した場合、人生の1/3を苦痛の時間で過ごすことになります。
逆に、仕事が楽しくてしょうがない場合、人生の大部分を幸せに過ごせるのではないでしょうか?
○仕事が苦痛でなくなるには
ではどうしたら、仕事が辛くなくなるのでしょうか?
私は以下の二つの条件を満たす仕事をすると、辛くなりにくいと考えます。
・好きなこと
・得意なこと
まず、嫌いな仕事を好きになるのは、なかなか難しいと思います。
なので、仕事を決める際に給与や条件で決めるのではなく、自分が好きなこと、少しでも興味があることを仕事にするべきではないでしょうか?
そうすることで、多少の苦難も苦痛に感じずに乗り切ることができます。むしろ、これを乗り切れば自分がレベルアップできると、ワクワクするかもしれません。
そして、得意なことについてですが、「自分に得意なことなんか何もない」という人が時々います。
なにも世界一得意である必要はありません。クラスメイトの中で一番得意である必要すらありません。他の人より、ちょっとだけ得意であればいいのです。
目安としては、100人いる中で、上から50人以内であれば、得意と言っていいのではないでしょうか。
仕事の提供者のレベルが様々であるように、お客さんのレベル(ニーズ)も様々です。
例えば、レストラン。世の中には、高級レストランから大衆食堂、ファストフードのチェーン店まで様々なお店があります。
一般的に料理を作る技術力は高級レストランのシェフの方が、ファストフードのアルバイトより高いです。そしてその分、価格も高いのです。
一方でお客さんの方は、今日は奮発して高級レストランで食事を楽しみたい気分の時もあるでしょうし、カジュアルに食事をしたい時も、早く安く済ませたい時もあります。全てのお客さんが高級レストランでしか食事をしないわけではありません。
だから、人よりちょっと得意だったら、堂々と「自分はこれが得意だ」と胸を張って、構いません。
そして、自分のレベルに合ったサービスを提供し、自分のレベルを求めている顧客を相手にすればいいのです。
大切なのは、自分が好きなことや得意なことを仕事にして、仕事そのものを楽しむことなのです。
○「私」という事例
僭越ながら、私の話を紹介させていただきます。
私は小さい頃から勉強もまぁまぁ、運動もまぁまぁの、特に取り柄のない子でした。
ただ、日直日誌に何か書かせると、周りが面白いと喜んでくれて、嬉しかったことを覚えています。
十代の前半に、「映画」に出会いました。いろいろな主人公の生き様に強く惹かれ、自分も映画制作の道を志すようになりました。
大学卒業後は大手の映画会社に就職しました。配属先はテレビCMの制作部署でしたが、短い時間の中で、商品の魅力を斬新なアイデアでお茶の間に届けることは、とてもやり甲斐があり、私にとって「天職」に思われました。
確かに、入社して数年間のアシスタント時代は、月曜から金曜まで全く家に帰れませんでしたが、見るものも聞くことも全てが新鮮で、毎日が楽しくて、ただがむしゃらにコンテ書いて、撮影現場行って、編集して、怒られて、笑われて、時々褒められて、一心不乱に知りたいこと、やりたいこと、好きなことに打ち込んでいました。
そんな中、いつしかCMの監督になり、国内外の数々の広告賞もいただいて、念願の映画監督デビューも果たせました。
今は独立して、中小企業経営者の“ビジョン”と“商品価値”を伝える動画とWebサイト制作しています。
「想い」はあっても口下手な依頼主のコトバを代弁することで、依頼主の収益UPに貢献しています。
そして、相変わらず楽しみながら、がむしゃらに働いています。
依頼主が私と一緒に仕事をすることで、「自分を見つめ直し」「事業の目的と自信を取り戻し」「力強く生きていく」そんな後押しができたら、今は何より嬉しかったりするのです。
○“喜び”という名の報酬
働くことでお金を稼ぐことは、もちろん大事です。
ただ、もしかしたら、働くということはそれだけで既に“喜び”という名の報酬を受け取っているのかもしれない、と感じています。
そして、自分が楽しんで働いていると、それはお客さんにも伝わって、共感や信頼を獲得して、いつの間にかビジネスがうまくいっている、なんてことにつながります。
最後になりますが、みなさんが仕事を苦痛に感じず、喜んで働いていることを心から願っています。
この記事を書いた人
小宮 雅哲
元・CMディレクター、映画監督、コピーライター。
動画制作とHP制作で、企業の収益UPをサポートします。
多くの人が自分らしく生きることで、暮らしやすい社会を目指しています。
横浜在住。介護職初任者研修の資格あり。
(合同会社 竜宮小宮 業務執行社員)