コラム

小さな会社の経営者様にむけて
ちょっと役に立つ、
ちょっと面白い、
そんなお話をご紹介します。

弁護士って何?

イメージ1

今回のコラムを執筆します弁護士の髙橋賢司と申します。

今回のテーマは、「弁護士って何?」です。どうぞお付き合いください。

〇 弁護士って?

まずそもそも、「弁護士」ってどうやってなるのか、ご存じでしょうか。

ロースクール(法科大学院)制度ができた後の司法試験制度は、基本的にはロースクールに複数年通い、卒業することで司法試験の受験資格を得て、その後に司法試験を受験します。

司法試験に合格しますと、その後、約1年間の司法修習期間があります。この司法修習というのは、いわゆる「見習い」のような立場で、「裁判所」「検察庁」「弁護士事務所」でそれぞれ実習を行います。

よく、「裁判官」「検察官」「弁護士」を「法曹三者」と呼びますが、司法試験に受かった司法修習生は、この司法修習期間中に、法曹三者のどれになりたいのかの希望を出して、その後の自身の仕事を決めていきます。

司法修習の最後には、「司法修習生考試」(俗に「二回試験」と呼ばれています)という卒業試験のようなものがあり、これに受かると、ようやく弁護士登録をすることができます。

イメージ2

〇 弁護士の選び方

多くの弁護士は、弁護士になった後にいわゆる「イソ弁」として、弁護士事務所に勤務します。

弁護士に相談される事案は、正に「事実は小説より奇なり」という感じですから、新人の弁護士は四苦八苦しながら少しずつ成長していきます。

弁護士としても研鑽を積んでいくと、自ずとその弁護士の専門性(得意分野)というものができてきます。

誰を顧客にして仕事をするかという観点からみたときに、「個人」を顧客にするか、「会社」を顧客にするか、という分け方ができます。

もちろん、きっちり分かれるということはないのですが、東京の大手弁護士事務所等では企業法務ばかりをやっている弁護士事務所もあります。

個人の方からの依頼内容で典型的なものは、離婚、相続、交通事故、借家トラブル等が挙げられます。

会社からの依頼内容で典型的なものは、会社法関係、知財関係、従業員トラブル等といったところでしょうか。

弁護士の選び方の一つ目のポイントは、まず、その弁護士がその分野を得意としているか、という点になります。

今は多くの弁護士事務所がホームページを持っていますので、ホームページ上で確認するとよろしいでしょう。

弁護士選びの二つ目のポイントは、その弁護士との「相性」が重要と考えています。

事案にもよりますが、弁護士に依頼をしますとかなり長い期間(時には数年)その弁護士と関わり合いをもつことになります。

弁護士に依頼する場合には、可能な限り複数の弁護士と面談してみて、自分と波長が合うのかどうかを確認した方がよいと思います。

イメージ3

〇 顧問契約

弁護士の活用方法として、予め弁護士と「顧問契約」を締結しておくという方法もあります。

顧問契約の内容や料金は、弁護士事務所によって異なると思いますが、例えば、弊事務所の顧問契約では、次のようなサービス内容となっています(一般的な顧問契約料金は、月3万円~5万円程度が多いと思います)。

□ 法律相談(電話・メール可、従業員の方の個人的な法律相談も可) 

□ 契約書等の法律書面のチェック

□ 個別案件の着手金等の減額

□ 法律セミナー等の開催

以上のように、顧問契約をし弁護士を身近に置いておくことで、会社の法務的な能力を補完することができますし、法的トラブルが生じた際の迅速な対応が可能となります。

また、顧問弁護士がいることで、対外的信用が高まるということもあるようです。

弁護士の活用は、トラブルが生じた場合の他にも、企業のコンプライアンス経営の一助になるものですので、そのようなニーズがありましたら、一度弁護士にご相談してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

この記事を書いた人

高橋 賢司

平成14年~司法書士。平成22年~弁護士。

現在はJR東神奈川駅前にて、弁護士法人横浜りんどう法律事務所を開設。

相続問題や会社の事業承継問題に携わる他、

労働立法担当者であった経験から、労働問題にも多く携わる。

事務所HP:https://www.yokohama-rindou.com

相続専門HP:https://www.yokohama-rindou-souzoku.com

弁護士/司法書士/元衆議院法制局 参事(労働立法担当)/事業承継士


他の記事も読む