皿鉢料理

皿鉢と書いて「さわち」と読む。土佐の郷土料理だ。

大皿に刺身、組み物(煮物や焼き物)そして寿司をぎっしりと盛ったなんとも豪快な料理だ。一口に大皿と言っても大きさは様々で、最小は一尺二寸(約36センチ)、最大だと三尺(約1メートル)になると言う。三尺の皿ともなると家宝だったそうだ。
質素倹約を旨とする土佐藩の藩風にあわない贅沢な料理は、武士や豪商など特権階級の宴席料理だったそうだ。その皿鉢料理も今や庶民の暮らしに溶け込んでいる。地元では仕出しもあるとのこと。といってもやはり日常食ではなく、人の集まるハレの席でのもてなし料理なのだろう。華やかな皿鉢は、座を盛り上げてくれる。しかも自分の好きなものを選べるのがうれしい。言ってみれば和風小規模バイキングなのだ。

東京でも本格的な土佐料理店では皿鉢料理を楽しむことができる。皿鉢を真ん中に、親しい仲間と土佐鶴や司牡丹などの土佐の地酒を酌み交わすのもまた一興。

(M)